
➀目的
精密な研削加工において砥石の形状や砥石軸の振れの影響により、厳しい寸法公差のある加工において捨て研(ダミー加工)による砥石形状の確認や研削加工後のワーク確認を繰り返さないといけない課題があった。正確な砥石の形状(回転時の砥石の振れ幅を含む)を機上で確認ができるようにすることで、加工時間の短縮、加工精度の向上を図りたい。
②導入のポイント

・機上測定機NK-2000のカメラシステムとアプリケーションを回転砥石計測用に最適化し特殊光学系構成による砥石端面の形状把握。
・高回転する砥石の振れを画像蓄積し、ワークに転写することで加工時の砥石の形状を確認。
・研削盤上でミクロンオーダーの位置決めの見える化を実現。
③実例

・操作方法
砥石を回転させながら、タブレットPCの砥石計測アプリケーションの画像取込ボタンを押すことで、回転した砥石の形状を蓄積画像として取り込み、蓄積データから回転する砥石の先端形状を見える化。

④結果
・ここまで回転する砥石の形状を機上で確認できるようになったことに驚いた。
・砥石の形状を確認するための捨て研(ダミー加工)が不要になり、加工時間の低減ができた。
・加工前に砥石の形状を確認しておくことで、加工後の形状(寸法) 不良になる原因を減らすことができた。