ご紹介の製品

株式会社 MOLDINO / アルファ高送りラジアスミル『TR4F5063B-4』

①目的

テーブルサイズの大型金型を加工しているメーカー様では、
1ワークあたりの加工時間が長く、生産スケジュールが常にタイトな状況が続いていました。
「少しでも加工時間を短縮したい」「現場の負荷を軽減したい」といった声が上がる中、
営業担当は、使用工具や加工工程に改善の余地があるのではないかと仮説を立て、
ヒアリングを実施しました。

②導入ポイント

お客様が使用していたのは、MOLDINO製の初期型高送りカッター(2枚刃・2コーナー)。
他メーカーも試されたことがあったものの、工具の寿命が短い・チップ性能に不満・CAM変更の手間がかかるといった理由から
切り替えを躊躇されていました。

そこで刃数・寿命ともに優れる最新の刃先交換式高送り工具「TR4F5063B-4」を提案。
荒取り〜中荒取りまでをまとめて行える工程設計に見直し、
全体工程の短縮と安定加工を両立できる案をご提示しました。

③実例

新たに導入した工具は、4枚刃・4コーナーに対応し、寿命も長く、加工能力も高いため、
これまで分けて行っていた荒取り〜中荒取りを一括で効率的に加工できるようになりました。

さらに、従来は1mmの切り込み深さでしか加工できず、熱による反りの懸念がありましたが、
今回の提案では2mmまで深く削っても変形なしで加工可能に。
これにより、品質とスピードの両立を実現しました。

④結果

新工具の導入により、下記のような成果が得られました:

・加工時間短縮: 80分 → 60分(25%短縮
・1個あたりの加工コスト: ¥9,940 → ¥6,780(32%削減
・月間加工費(4個加工時): ¥39,760 → ¥27,120
・年間経費削減: 約15万円(1個あたり¥3,160のコストダウン×月4個×12ヶ月で算出)
・生産能力: 約19%向上(同じ時間で4個 → 5個製作可能)
・切り込み深さ: 1mm → 2mmに拡大(反りなしで加工可能)

これにより、より計画的な生産体制が可能となり、
現場のご担当者様の業務負担も抑えられるようになりました。
お客様からは「工具の見直しでここまで加工効率とコストが改善するとは思わなかった」と、
嬉しいお声をいただいています。

今回の取り組みは、弊社のクレド「製造現場に革命を起こす」の考えのもと、
“お客様の課題に寄り添い、共に解決策を見出す”パートナーとしての提案の一例となっています。